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意外と知らない大切な話
健康な毎日を過ごすために
知ってトクする楽しい栄養学。
「ビタ・ミネの合わせ技」
「健康キーワード」も
あわせてお楽しみください。
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#20 ほうれん草の葉から発見された「葉酸」

- #19 ヘルシーな油「オレイン酸」の働き
- #18 ビタミンEは、アンチエイジングに効果あり?!
- #17 低GI食品とは
- #16 持久力UPのための栄養
- #15 夏で疲れた体を「ビタミンC」でリフレッシュ!
- #14 「カリウム」の働き
- #13 消化が良く栄養たっぷりの“豆腐”
- #12 体に役立つ様々な働きをもつ『酢』
- #11 貧血以外にも様々な栄養効果が期待できます
- #10 タマネギ独特の刺激臭「硫化アリル」の効果
- #9 「タウリン」ってなに?
- #8 ダイエット応援!ビタミンB群
- #7 栄養素で機能性成分とされる「ルチン」の話
- #6 プロビタミンAとも呼ばれる「β-カロテン」の話
- #5 いま注目の「微量栄養素」の話
- #4 スッキリしたい人はこれ!第6の栄養素「食物繊維」の話
- #3 女性に多い貧血、肩こり、腰痛に有効なビタミンの話
- #2 ヒトに必要な「必須脂肪酸」とは何?
- #1 夏バテ解消のための栄養素とは?
No.20ほうれん草の葉から発見された「葉酸」
こんにちは。
今回の栄養たっぷりレシピは、「ほうれん草のひき肉あんかけ」ですね。
ほうれん草といえば、アニメにもなったアメリカのコミック「ポパイ」に出てくる水兵のポパイの元気の源。ポパイを知っている人なら、ほうれん草は栄養たっぷりのイメージではないでしょうか?
この「ほうれん草」は、あるビタミンの名前の由来になったということを、ご存知でしょうか?
そのビタミンとは、「葉酸」です。
葉酸は読んで字の如く、ほうれん草など植物の葉中に多く存在することから、この名前が名づけられました。化学名は「プテロイルグルタミン酸」といい、ビタミンB群の1つです。
葉酸は細胞の生成や血液を作る働きに関わっており、妊娠を考える女性にはとても大切な栄養素です。最近では研究が進み、いろいろな働きも期待され、健康長寿を延伸する栄養素として注目されています。
体内では補酵素として、細胞分裂や動物の繁殖に関わっています。不足してしまうとこの働きがスムーズにいかず、成熟しようとする細胞の障害になります。例えば、血液を作る臓器がうまく働かなくなり、貧血に。貧血以外にも、口内炎や皮膚の異常として症状が現れることもあります。めまい、動悸、寒気、息切れ、疲れやすいなどのほか、食欲不振も貧血の症状です。貧血の大半は、鉄が欠乏することによる貧血ですが、実はもう1つのタイプがあり、これに葉酸が関わっています。
鉄欠乏性の貧血は、赤血球中のヘモグロビンが減少することにより起こりますが、もう1つの貧血の巨赤芽球性貧血は、赤血球そのものが不足してしまうことによるもの。また、葉酸は細胞が増えていくときに必要なDNAやアミノ酸の代謝にも関わっているため、特に胎児の発育には欠かせない栄養素です。妊娠中の方、妊娠を計画されている方には大切な栄養素なのです。
最近の報告によると、認知症の予防に役に立ったり、動脈硬化のリスクを減らす作用が期待されており、生活習慣病を防ぎ、健康長寿のための延伸素栄養素としても注目されています。
動脈硬化や認知症には、血中のホモシステインが関係しており、血中濃度が高いほど発症リスクが高いという報告があります。これらは葉酸の不足により起こりやすくなるといわれています。ホモシステインの増加を防ぐためには、葉酸を一定量以上に保つ必要があります。特に循環器疾患を予防するためには、一日あたり294μg以上の葉酸摂取が望ましいとの分析結果が出ています。厚生労働省から出されている摂取基準によると「葉酸」の成人男女の必要量は200μg、推奨量は240μgとなっています。また、妊娠時には必要量が大きくなるため、1日に400μgの補給が必要とされています。
バランスのとれた通常の食事をしているなら葉酸欠乏になることは稀ですが、妊娠時には必要量も大きくなっているため、積極的に摂ることが推奨されています。
葉酸は、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、大豆などのマメ科の野菜、動物性食品ではレバーなどに多く含まれます。そのまま食べられる果物、焼き海苔、抹茶など取りやすいものから摂るのもよいでしょう。
また、葉酸のみで予防ができるわけではなく、ビタミンB12との関係も深いため、葉酸の摂取と合わせて、関係するビタミンB12やビタミンB6も十分に摂取することが望ましいとされます。
食事中からの補給以外にも、葉酸を強化した食品や、サプリメントなどもたくさん出ていますね。葉酸は食品中でタンパク質と結びついており、体内の酵素によって分解されてはじめて吸収されます。人工的に作られたサプリメントなどでは予め分解された形で入っているため、通常の食品中のものとは吸収率も異なります。食事中の葉酸の吸収率は50%程度ですが、サプリメントの方が高く、85%程度といわれています。
ただし、消化・吸収が低下している高齢者や腸からの吸収不良を起こしている人では、葉酸が吸収されにくい状況が起こっている場合があります。このように、葉酸の摂り方は様々選択できますが、たくさん摂れば摂るほど良いというものではありません。通常の食事に加え、サプリメントなどから葉酸をとる場合は、過剰になりすぎないように注意が必要です。上限量を越した葉酸の摂取は、ビタミンB12欠乏症の診断を妨げる場合があるほか、じんましんや呼吸障害がおこることも報告されています。食事以外からの補給が1日1mg(1000μg)は超えないように、摂取量にも注意が必要です。
ビタミンの重要性を意識される方は多いかと思いますが、葉酸を意識して摂取されている方は少なく、他のビタミンに比べ摂取不足気味だとされています。喫煙やアルコールを大量に摂取される方も葉酸はより多く必要となります。葉酸は必要不可欠な栄養素です。いつもの食事に、上手に葉酸を取り入れ、健康長寿を目指してみませんか?